現在薬の流通が止まっているため当院では禁煙外来を行っておりません。
禁煙外来について
当院では、禁煙外来を行っております。
禁煙したい方も、禁煙に自信のない方も、一度ご相談ください。
ニコチン依存症
いつでもタバコを止められると思って吸っていても、気付いたらタバコをやめられなくなってしまうのはどうしてでしょう。禁煙をしようと思い立っても、ついついタバコを吸ってしまうのは、タバコの煙の中にあるニコチンに強い依存性があるからです。
タバコを吸うと快感を生じさせるドーパミンという物質が、脳内で放出されます。たばこを吸うことで喫煙者は、ドーパミンが放出され快感を得て、またタバコを吸いたいという欲求が生まれます。そのため、吸い終わった後もさらに次のタバコが欲しくなるという悪循環に陥ってしまうのです。この状態を、『ニコチン依存症』といいます。
風邪をひいてしまっても自分の意志だけで治すことができないのと同じように、喫煙者は『ニコチン依存症』という病気を患っているため、個人の意思だけで治すことが難しいのです。最近では、健康保険で禁煙治療が受けられるなどニコチン依存症の治療に対して環境が整ってきています。禁煙についてお考えの方は、医師に気軽にご相談ください。
ニコチン依存症セルフチェック
下記の表は、ニコチン依存症を判定するセルフチェックです。
質問10項目に『はい(1点)』、もしくは『いいえ(0点)』でお答えください。どちらも当てはまらない場合は0点となります。合計点数が5点以上でニコチン依存症の疑いがあるとされます。まずはセルフチェックを始めましょう。
質問項目 | はい (1点) |
いいえ (0点) |
---|---|---|
1、自分で思うよりずっと多くタバコを吸ってしまう | ||
2、禁煙したり本数を減らしてみたけど、結局続かななった | ||
3、禁煙や本数を減らしてみた時に、無性にタバコが欲しくてたまらなくなることがあった | ||
4、禁煙や本数を減らしたとき、イライラ・落ち着かない・集中力がなくなる・憂鬱になる・頭痛・眠気・胃のむかつき・手の震え・食欲増加・体重増加などの症状がありましたか | ||
5、4での症状を消すためにタバコを吸ってしまった | ||
6、重い病気にかかった時、ダメだとわかっていてもタバコを吸ってしまった | ||
7、タバコによる健康問題について認識していても吸う気持ちが抑えられない | ||
8、タバコによってイライラや不安、抑うつなどの症状があってもタバコを吸うのを止められない | ||
9、タバコに依存していると感じることがある | ||
10、タバコが吸えない環境や仕事、付き合いを避けることがあった |
タバコによってリスクを高める病気とは
タバコが体に悪影響を及ぼしていることはほとんどの方が認識されていると思います。ですが、具体的にどのように病気と関係しているかは意外と知られておりません。多くの方は肺がんをイメージされると思います。実際には、タバコを吸うと動脈硬化によって心臓の病気や脳卒中といった様々な全身疾患にかかりやすくなることが分かっています。
かかりやすい病気
- がん
肺がん、急性骨髄性白血病、口腔・咽頭がん、食道がん、胃がん、すい臓がん、腎臓がん、膀胱がん、子宮頸がん - 循環器
心臓の病気(虚血性心疾患、冠動脈疾患)、脳卒中、末梢動脈疾患、腹部動脈瘤 - 呼吸器
慢性閉塞性肺疾患(COPD)、肺炎 - 生殖器
低出生体重、妊娠合併症、不妊、乳幼児突然死症候群(SIDS) - その他
糖尿病、メタボリックシンドローム、胃潰瘍、骨粗しょう症、白内障
健康保険で受けられる禁煙治療
2006年から禁煙治療で健康保険等が適用されて、患者様の経済的な負担が軽くなりました。健康保険の適用に関しては、一定の要件を満たした方が対象となり、初診時に医師が確認します。要件を満たしていない場合であっても、自由診療で治療を受ける事は可能です。まずは医師にご相談にいらしてください。
禁煙治療『飲む』『貼る』『噛む』
現在の禁煙治療には、飲むタイプ・貼るタイプ・噛むタイプの3種類がありそれぞれの特徴を参考にお選びいただきます。
飲むタイプの禁煙治療
ニコチンを含まない飲み薬です。1日に2回、食後に服用していただきます。飲み始めて、8日目に禁煙をスタートします。12週間の間、服薬を継続していただきます。
メリット
- 健康保険が適用されます
- 飲むだけなので簡単
- ニコチンが含まれていない
- 肌が弱い方も安心して使用できます
- 接客業などでガムを噛めない人でも使用可能
貼るタイプの禁煙治療
貼るタイプの禁煙治療は、ニコチンパッチです。ニコチンパッチはニコチンを含んだ皮膚に貼るタイプの治療薬です。1日1回、上腕かお腹、もしくは背中に貼っていただきます。一般的に8週間継続して使用いただきます。皮膚のかぶれを防ぐためにも毎日貼る場所は変えてください。
メリット
- 周囲に気づかれにくい
- 接客業などでガムを噛めない人も使用可能
- 健康保険が適用されます
噛むタイプの禁煙治療
ニコチンガムはニコチンが含まれたガムで、口の粘膜からニコチンを吸収していきます。1回の使用量は必ず1個として、禁煙開始してすぐのころは回数を気にせずにガムを噛んでいただき、徐々にガムの個数を減らしていきます。噛み方は普通のガムと異なります。
メリット
- タバコが吸いたくなった時にいつでも使用可能
- 体へのニコチンの補充と、口寂しさを同時に紛らわせることができる